翠の独り言

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zoom RSS 李白の故郷

<<   作成日時 : 2005/10/26 23:55   >>

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詩吟を習っているある人から、「詩吟は中国からきたものなのか?それとも日本独自の文化なのか?」と尋ねられました。習っている人が知らないのだから、私が分かるわけがないのですが、私は中国の人と一緒に仕事をしていて、毎日顔を合わせているので、彼らに訊いてほしいと言うのです。

なるほど!と思ったものの、訊かなくても分かることかもしれないので、とりあえず詩吟の歴史について調べてみました。
すると、漢詩が日本に入ってきた飛鳥・奈良時代から、節をつけて歌うということはやっていたようなのですが、それぞれが好き勝手に歌っていて、決められた体系のようなものはなかったようです。今のような詩吟の形になったのは、比較的新しく、江戸時代になってからのことでした。
となると、詩吟は日本の文化と考えたほうがよさそうですね。

しかし、中国でも漢詩を歌うことがあるのかもしれない!と思い、訊いてみることにしました。
ところがどう切り出していいのか、しばらく悩みました。「詩吟」と言ったところで分からないだろうし・・・・そこで単純に「中国では漢詩を歌うことがありますか?」と尋ねました。しかし、「漢詩」が通じないのです!悩んで、「李白」や「杜甫」などの詩だと言ったら、発音が違うのでしょう。これも分かりません。で、結局文字にしたところ、やっと分かってくれました。
結果・・・・中国でも漢詩を歌うそうです。やはり、普通の歌とは違い、調子をとって歌うそうで、詩吟みたいなものなんでしょうかね?

私が李白の名を挙げたので、「この人は日本でも有名ですか?」と訊かれました。「有名ですよ」と答えると、「中国では一番有名な詩人です」と言われました。
そこで李白の話になり、突然、「李白が生まれたところは、実は今では中国ではないんですよ」と言われました。
えっ!?私は李白は四川の人だと記憶していたので、これにはビックリ。じゃあ、一体どこなのよ??
すると「ロシアのほう」という答えが返ってきました。四川といえば南、ロシアといえば北・・・・これはエライ違いではありませんか!
「ホントにホント?今でいったら、どの辺り?」と尋ねたところ、「忘れた」・・・・って、そこまで言っておいて、それはないでしょ。

私の周りには、この話していた中国人以外にも、5人の中国の人がいます。彼は他の中国人の仲間に訊いてくれました。しかし、誰もが分からなかったのです。
これはばつが悪いと思ったのか、彼は「中国人として恥ずかしいね!」と言って、突然躍起になってネットで検索を始めました。いやいや、ネットで調べるくらいなら私でもできるから・・・・と思ったのですが、他の中国の人たちも検索を始めていました。
これは日本人の私が先に見つけてしまってはマズイと思い、私は検索するのはやめました。

しかし、検索の結果はやはり「四川」というものが多かったようです。
実は李白はかなり謎に包まれた人物で、甘粛、山東、四川というように色々な説があるようです。
しかし、中国人の彼らには「ロシアのほう」という思いが強く、それに該当するものをずっと探していました。中国ではそう教育されているんですかね?
そして、やっと満足のいく回答を見つけることができました。

李白(701-762年)
字を太白といい、号を青蓮居士という。原籍は隴西成紀(現在の甘粛省秦安県)で、出生地は碎葉城。幼い頃父に従って綿州昌隆(現在の四川省江油県)青蓮郷に移り住む。唐代の偉大なロマン主義詩人。

「出生地は碎葉城」というところに注目してください。碎葉城とは、現在のキルギス共和国のトクマクを指すのです。
キルギスは7世紀に唐の支配下に入り、その後、モンゴルの支配を受け、やがてロシアの支配下に入ります。旧ソビエト時代には、連邦を構成する共和国になりました。現在は、独立国になっています。
まあ、確かに「ロシアのほう」であったわけです。李白は青い目をしていた、なんていう話もありますからねぇ・・・・この説は無視できないかもしれません。
もしかしたら、偉大な詩人の出生地が中国から離れてしまった後、あくまで「中国人」とするために、どこかで捻じ曲げられてしまったのかもしれませんね。

歴史とは謎多きものです。だからこそ、面白い?

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