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zoom RSS NODA・MAP 『贋作・罪と罰』

<<   作成日時 : 2005/12/09 23:57   >>

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劇団四季でもなく、招待されたわけでもなく、友達が出演しているわけでもない。それでいて、ミュージカル派の私がストレート・プレイの舞台のチケットを自ら取得したのは恐らく初めてのことだったと思います。
それというのも、今年の6月に見た『ラ・マンチャの男』でアルドンサ役を演じていた松たか子さんの体当たりの演技に感銘を受けたからに他なりません。

現在、松さんはBunkamuraシアターコクーンで上演中の舞台『贋作・罪と罰』に出演中です。
これは、野田秀樹さんの脚本・演出による作品で、「これが野田ワールドか!」と初めて見る世界に衝撃を受けました。一見、ハチャメチャに感じられますが、重いテーマを笑いに変え、それでいて決してテーマから逸脱するようなことはありません。この辻褄合わせに、野田氏の天才性を感じました。
舞台空間は不思議なものでした。セットというセットはほとんどなく、椅子が様々なものに見立てられます。観客席は通常の舞台で言えば、裏側にあたるところにも及び、役者たちに逃げ場はありません。これは、すごいことです!役者たちの技量が問われます。

『贋作・罪と罰』はドストエフスキーの『罪と罰』の世界を幕末の日本に置き換え、主人公・ラスコーリニコフも江戸開成所の女塾生・三条 英(さんじょう はなぶさ)というように性別まで変わっています。しかし、違和感はなく、これがオリジナル作品であるようにも捉えることができます。
ただ、『罪と罰』におけるテーマや最後の「救い」に至るキリスト教的思想は、この幕末世界に持ち込まれる点について、少し違和感を覚えました。

この作品でも松さんの熱演には感動しました。やっぱりこの人、凄いと思います。
今回、私が印象的だったのは、都司之助を演じていた段田安則さんです。「罪と罰」で言うところの予審判事ポルフィーリーにあたる人物なのですが、全体を引き締め、ものすごい存在感を発揮していました。

『贋作・罪と罰』は、来年1月29日(日)までシアターコクーンにて上演されています。

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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
「罪と罰」には年末に行く予定にしており、何十年ぶりかに本も読み直して気合を入れています。そうか、段田さんですね。注目しておきます。実は松たか子さんは舞台では初めてなんです。同じく父親が歌舞伎役者の寺島しのぶさまばっかりなもので。またの演劇紹介楽しみにしています。
夏炉登仙
2005/12/13 00:26
>夏炉登仙さん
ようこそ!夏炉登仙さんもご覧になるのですね。
予習されて行くのはいいことだと思います。私もだいぶ昔に「罪と罰」は読んでいたのですが、忘れてしまっているところも多く、「ん??」と思う場面もあったりしたので。(^^;
夏炉登仙さんの感想も楽しみにしています。

2005/12/13 09:16
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