翠の独り言

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zoom RSS もう一つの「オペラ座の怪人」

<<   作成日時 : 2006/09/24 22:33   >>

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東京宝塚劇場で上演中の花組によるミュージカル『ファントム』を見てきました。これはガストン・ルルーの小説『オペラ座の怪人』を元にした作品です。

『オペラ座の怪人』のミュージカルといえば、日本では劇団四季でお馴染みのロイド=ウェーバー作品がすぐに思い浮かびますが、それとは全く違うものです。いや・・・・ルルーの小説からも随分かけ離れているように感じられました。
そう、『オペラ座の怪人』というよりも、これはまさに『ファントム』という独立した作品と捉えたほうがいいかもしれません。

私の中のファントム像というのは、愛されることを知らずに育った歪んだ人間で、冷酷で粗野。いかにも怪物じみたところがあります。クリスティーヌへの接し方も、愛を知らないが故に畏れがあったり、独占欲をむき出しにしてみたり・・・・。
しかし、今回のファントムは、母親から愛された記憶もあるし、クリスティーヌへの愛も押し付けがましいところがなく、どこまでも思いやりがあり、とても人間くさいのです。また、その生い立ち・・・・人間関係にも驚かされました。そう、きましたか!という感じですね。(^^ゞ
クリスティーヌへの愛だけではなく、そこには親子愛もありました〜。

ファントムやクリスティーヌを取り巻く人々もロイド=ウェーバー版とは大きく異なります。
まず、最大はラウルが登場しないということでしょう!原作でもラウルは大活躍のはずなのに、そのラウルがいないなんて・・・・。ラウル・ファンの私としてはかなり納得しがたいところです。
ただ、ラウルの代わりとなる人物はいます。フィリップですね。原作ではラウルのお兄さんで、大して出番はないのですが、今回の『ファントム』では大活躍でしたね。でも、何でフィリップなのでしょう?ラウルでいいじゃん!と思ってしまいました。
あとは、マダム・ジリーが存在しないのも驚きましたね。まあ、その代わりがキャリエールになるのでしょうか。キャリエールはオリジナルですよね?
また、カルロッタは妙に存在感がありました。数ある「オペラ座の怪人」の解釈の中で、最もムカつくカルロッタでした。

ガストン・ルルーが描いた『オペラ座の怪人』はたった一つですが、そこから派生した作品はたくさんあります。
続編にあたるもの。新しい解釈で書き下ろされたもの。
映画に至ってはどれほどの作品が誕生したことでしょう!いかにもホラーなもの、タイムスリップもの、生まれた時から醜い怪人、硫酸を浴びて大人になってから醜くなった怪人、クリスティーヌと怪人が親子であるとするものまで存在します。
今回のファントムは、優しく、悲哀に満ちた、美しいファントムでした。人間とは思えない醜さと言われながらも、そこはやっぱり宝塚ですね。その辺のリアリティは感じられませんでした。

さて、それぞれのキャストの感想ですが・・・・。

ファントムの春野寿美礼さん。
悲哀に満ちたファントムが実によく似合っていました。歌も良かったですね〜♪

クリスティーヌの桜乃彩音さん。
人々を魅了する天使の歌声・・・・のはずですが、もう少し頑張っていただきたいです。(^^;
主演娘役としては、この『ファントム』が初のようなので、今後に期待・・・・していいのかな?

キャリエールの彩吹真央さん。
このキャラクターの設定そのものに無理があるように感じられ、衝撃の告白があった時は、「そんなバカな!」と思いましたが、段々それらしく見えてきたから不思議です。ファントムを撃つ場面の苦悩ぶりは胸を打たれました。

フィリップの真飛聖さん。
この方、カッコいいです!やっぱり、私はラウル的な人に弱いのでしょうか。ラウルほど純粋で一途というわけでもなさそうですが。
ていうか、フィリップが・・・・というわけではなく、真飛さんがカッコ良かったです。(^^)

今回、この作品を見て、久しぶりにルルーの『オペラ座の怪人』やスーザン・ケイの『ファントム』を読み返してみたくなりました。
また、ロイド=ウェーバー版の『オペラ座の怪人』も見たいですね〜。来年3月の千秋楽前にもう一度くらい行っておこうかなぁ。


オペラ座の怪人
オペラ座の怪人 (角川文庫)

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コメント(6件)

内 容 ニックネーム/日時
観劇レポ楽しく読ませて頂きました。私のように宝塚から観劇した者からみると、劇団四季から入った翠さんの感想はなるほどと思います。どちらが良いかと比較するよりも、それぞれの作品を全く別のものとみなして楽しむべきでした(汗)。
exercise dependency
URL
2006/09/25 09:18
>exercise dependencyさん
この作品は私にとっては、とても新鮮でした。母親に愛されていたファントムというのは、新しい解釈ですね!
『オペラ座の怪人』と名のつく作品はとにかくたくさんあるので、これが全てルルーの作品が基になっているのかと思うと驚きでもあり、面白くもあります。
色々な形の作品をそれぞれ楽しんでみるのもいいと思います。(^^)

2006/09/25 23:13
まとぶんがよかったとは、
ちょっと通ですね〜。
たいていはやはりトップさんが気になる方が多いですものね。
出番少ない中で頑張っていたましたよね(^^ゞ
「オペラ座の怪人」として観ると違和感があると思うので、
やはり全く別のお話、と見るのがお勧めなのかもしれません(^^ゞタイトル変えちゃえば…?
うーさま
URL
2006/09/27 12:13
>うーさまさん
ベルばらの時も「安蘭さんがいい!」とか、何故か私はトップの方には目がいかないようです。(^^;
でも、もちろん春野さんも素敵でしたよ〜。(^^)

2006/09/28 00:12
やはり元々の贔屓の役に目が行くものですね!
翠さんはラウル(フィリップ)、
私はファントムといった感じに(笑)
真飛さんのフィリップも素敵でしたが、
宙組DVDの安蘭さんフィリップも
とても素敵でしたよ♪
チロル
URL
2006/10/02 20:15
>チロルさん
安蘭さん、フィリップをやっていたんですね〜。それは、是非見てみたい・・・・。
て、こうして、どんどん宝塚にハマっていくのでしょうか。(汗)

2006/10/03 00:08
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