翠の独り言

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zoom RSS 『MA』 本日マチネ

<<   作成日時 : 2006/11/23 23:59   >>

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今月、世界初演を迎えた大型ミュージカル『マリー・アントワネット』。
演劇ファンの間では、既に2回観た、3回観た・・・・という声を聞きますが、私は今日やっと観ることができました〜。しかも、今シーズンはこれが最初で最後。何も見逃すまいと、しっかりと観て来ました。

この作品は遠藤周作氏の小説『王妃マリー・アントワネット』をもとに、ミヒャエル・クンツェ&シルヴェスター・リーヴァイによりミュージカル化されました。『モーツァルト!』や『エリザベート』でも有名なコンビですね〜。
このミュージカルの音楽は、やっぱりリーヴァイ氏の作品だなぁ・・・・と思わせるものでした。しかし、『モーツァルト!』や『エリザベート』よりもバラエティに富んでいるようにも感じられます。早くもCD化を期待させられました。(^^)

マリー・アントワネットは実在した人物だけに、その結末は最初から見えており、決して「楽しい!」と思える作品ではないことは分かっていました。
そして・・・・やっぱり切なかったです。(T0T)

1幕は革命の引き金ともなる、あの首飾り事件までのお話です。
プライドばかり高くて、それでいて少女気分が抜けず、無知で浅はか。そんな王妃を涼風真世さんは、もう成り切って演じていました。その姿は、もうマリー・アントワネットにしか見えず、同情の余地はなく、これでは民衆の怒りを買っても仕方ないなぁ・・・・と思わせるものがありました。
2幕では、革命から断頭台に消えるまでが描かれています。王妃として、母として、しっかり地に足がついている感じで、一人の「人間」としてのマリー・アントワネット像が浮かび上がりました。

2幕はとにかく切ないです。マリー・アントワネットはもちろんのこと、恋人のフェルセンや、王妃の対極にいるマルグリット・アルノーも革命の悲劇を感じるのです。
特にフェルセン伯爵を演じる井上芳雄君の演技は胸に迫るものがありました。もともと、私は原作のフェルセン伯爵にも強い思い入れがあったので、なおさらそう感じたのかもしれません。ベルばらの「フェルゼン」には特に思い入れはないんですけどね。(^^;
手が届かないと分かっていながら、その人生を王妃に捧げたフェルセン・・・・。最後まで王妃救出を諦めなかった彼の姿は痛々しく感じられました。
マルグリットを演じていた笹本玲奈ちゃんも迫真の演技です。何となくレミゼのエポニーヌと被っているように思わなくもありませんでしたが、全身全霊を注ぎ込み、まさに「熱演!」といった印象。王妃を憎み、革命を望みながらも、断頭台に消える王妃を目の当たりにし、「こんなはずじゃなかった」と思うマルグリット。その心の動きをよく表現していたと思います。

さて、この作品において、私にとっての最大の関心事はやっぱりカリオストロ役の山口祐一郎さんでした。
原作におけるカリオストロは、首飾り事件に関わってくるものの、全編に渡って登場するわけではなく、この作品では「狂言回し的な役割」と聞いていたので、どのように関わってくるのか楽しみでした。
正直なところ・・・・いてもいなくてもいいのでは??なんて思ってしまいました。(汗)
この作品中、カリオストロは至るところで登場します。錬金術師である彼は、作品中の出来事は全て彼が起しているように描かれているのです。物語が動くタイミングで登場し、歌い、杖を振っては次の場面へ・・・・といった感じ。
しかし、物語の中で実際に糸を引いているのは、オルレアン公や彼の手先であるボーマルシェです。カリオストロは、そんな彼らさえも操っているということのようですが・・・・。
山口さんの歌は相変わらず素晴らしく、存在感もあります。しかし、その役そのものの存在意義があまり感じられなかったのが残念でした。
ただ、この作品のラストを迎えた時、舞台の中心に立っていたのはカリオストロであり、カーテンコールでもマリー・アントワネットの涼風さんよりも後・・・・最後に山口さんが登場したことでも、やはりこの舞台の中心はカリオストロだったのかな、と思います。

その他の登場人物についてですが・・・・。
石川禅さんは、いかにも人の好さそうな国王ルイ16世を好演していました。MAは来年からは福岡、大阪と転々とし、4・5月には再び帝劇での凱旋公演が決まっていますが、禅さんは、その後、夏にはレミゼでジャベールを演じることになっています。あまりにもギャップが激しくないですか!?でも、そのギャップが楽しみでもあります。(^^)
高嶋政宏さんのオルレアン公も良かったですね〜。実は一番存在感があったようにも思えます。
4・5月の凱旋公演では、オルレアン公は鈴木綜馬さんが演じることになっていますが、既に5月公演分のチケットはGET済。綜馬さんがどんなオルレアン公を見せてくれるのか、これも楽しみです♪
ボーマルシェを演じていた山路和弘さん。だいぶアドリブが入ってみたいで、楽しかったです。特にオケの指揮者の塩田さんとのやりとりが面白かったです。(笑)
噂によると、山路さんのアドリブは回を重ねる毎に増えていっているそうで、また劇場に足を運びたくなってしまいますね。

日本から世界に向けて発進する大型ミュージカル『マリー・アントワネット』。
興味のある方は、是非劇場に足を運んでみてください。今シーズンは12月25日まで帝国劇場にて上演されています。また、4月には東京凱旋公演も決まっています♪

遠藤周作著「王妃マリー・アントワネット (上巻)」
王妃マリー・アントワネット〈上〉 (新潮文庫)

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コメント(6件)

内 容 ニックネーム/日時
早速の観劇レポありがとうございます。私は梅田で2月に観劇予定で非常に楽しみにしています。宝塚のベルばらや大地真央さんの舞台との比較になりそうです。ちなみに来週末には、翠さんが好きな「クレージー・フォー・ユー」を初めて京都で観劇予定です。
exercise dependency
URL
2006/11/24 10:41
>exercise dependencyさん
そういえば、松竹で大地真央さんもマリー・アントワネットを演じていましたね。私はそちらは未見なので、比較できませんが、涼風真世さんのマリー・アントワネットはハマり役だと思います。
いよいよCFYをご覧になるのですね!今週は加藤敬二さんがボビーを演じていますが、来週はどうでしょう?是非、加藤ボビーを観ていただきたいものです。
レポ、楽しみにしています♪

2006/11/25 01:14
お借りしてる原作、読むのを避けてた本だったけどやはり遠藤さんの本は読みやすくて良いわ〜。ありがとね。来月のミュージカルも楽しみです。でもカリオストロはそんな感じなのね…。
涼風さんが少女時代から通して演じてるのね。楽しみだわ!
ちかちゃん
2006/11/25 02:06
>ちかちゃん
原作ではマリー・アントワネットがフランスに嫁ぐところから始まるけど、舞台ではもう既に王妃になっているところから始まります。全体的に省略されているエピソードも多いです。
原作では登場しない人も出てきたりするので、遠藤周作氏の小説をヒントにはしているものの別物と考えたほうがいいかもしれません。
でも、舞台は舞台で完成度の高い作品に仕上がっていると思います。涼風さんが演じるマリー・アントワネットの最期は必見です!

2006/11/26 00:23
行ってきたよ〜。
すかり遠藤周作の原作をイメージしてたので全く別物でちょっと気持ちがついていけずに終わってしまった…。
マルグリットの新妻さんが素晴らしく歌が上手くて熱演!って感じだったのでマリーアントワネットというよりもマルグリットの話という印象がしたくらいでした。原作とは違うマルグリットでアニエスとマルグリットが混ざったみたいだよね。
ボーマルシェのアドリブ面白かったよ〜。結構長くしゃべってたし(笑)
ちかちゃん
2006/12/03 01:09
>ちかちゃん
やっぱりこの作品での注目はマルグリッドなのかな。Wキャストの笹本玲奈ちゃんも迫真の演技でした〜。
聖子ちゃんのマルグリットも見てみたいんだけどね。機会があれば、今度は是非新妻版マルグリットの日で鑑賞したいと思います。

2006/12/03 01:45
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